目蒲病院

令和3年6月1日から、前院長(現:目蒲病院手外科センター長)の平原先生から目蒲病院院長を引き継ぎました堀部です。
私の簡単ではありますが紹介をさせていただきます。
昭和49年1月生まれで、高校まで徳島県で過ごしました。平成12年に昭和大学医学部を卒業し、昭和大学脳神経内科に勤務。医局長などを経験し、目蒲病院附属メカマクリニック院長として平成20年4月より働いております。
目蒲病院の内科入院患者の診察、メカマクリニックでは外来診療、訪問診療に従事してきました。
下丸子地域との関わりですが、思い返すと大学時代に目蒲線で下丸子に塾講師や家庭教師、医師になった後は目蒲病院で当直のアルバイトに来ていました。
その時は今はお亡くなりになりましたが、石橋初代院長とお話をさせていただく機会が何度もあり、『これからは、君の選んだ診療科の必要性が高くなる。頑張れ』とエールを頂いたことをいまだにしっかりと覚えています。
その後、結婚し何となく鵜の木に住むようになり、多摩川のそばで東京23区内とは思えないような、いわゆる鵜の木村の村民生活をしていました。田舎の徳島を思い出すような自然と、都会生活が混在しとても充実した生活ができました。その後、子供が生まれ、離村しましたが現在も下丸子地域で子育てをしながら、皆様の健康に携わってきました。現在では人生のほとんどが下丸子地域で過ごしていることになります。
今回、平原前院長から院長交代というご指示を頂き、より下丸子地域の方の医療を守るという重責を感じております。
今、新型コロナ感染症、それに伴た社会不安の中、国策でもあるワクチンの接種という問題に早速直面しました。6月1日から皆様もご存じのように大田区の医療機関での予約開始が始まりました。しかし、下丸子地域には多くの高齢者、特に一人暮らしの方も多く、インターネットを利用したこともない、コールセンターが予約開始日つながらないので予約ができないのではないかと不安に思った方も多くいらっしゃたと思います。また、現在も予約の確定ができていないため不安になっている方もいます。
この問題に関して、どうすれば皆様が安心できるのか、予約方法に関して試行錯誤しました。皆様は『IQ:知能指数』でなく『EQ』という言葉をご存じでしょうか?『EQ』とは『心の知能指数』のことで、自分と相手の感情を把握し、状況に応じて自分の感情をコントロールできる能力の事です。
予約問題に関して、TVの報道でもあったように、役所や病院にワクチン予約希望の殺到する映像をみて、緊急事態宣言の出ている中、高齢者を外出させ、対面式の予約の方法に当初抵抗感を感じていました。議論する中で、平原先生は対面式を強く希望され、整理券を配る方法で予約開始日を迎えました。4月1日朝5時半に病院に来た時にはすでに整理券配布前に数名が待っていました。その後、どんどん整理券希望者が集まり、前日想定していた数を大幅に上回る方が来院となり、あっという間に整理券配布の3日間が終わりました。結果院長としての初仕事は早起きし整理券の配布でした。
皆様に伝えたいこととして、配布していた時、皆様から『あきらめていた』『これで何とかワクチンがうてることができる』『頑張って並んでよかった』という言葉を多くの方から頂きました。早起きをして、配布をしたことで、長い列になることもなく、けがされる方もなく、無事すんだことを考えると、この方法でまずは良かったと思います。
来院者に直接整理券を渡す、といったアナログな方法の選択は、【頑張って並べばワクチン接種予約ができる方が良い】という多くの高齢者のニーズに答えることができた結果になりました。もちろん、これから予約ができていない方へのフォローアップは忘れてはいません。
また、はっきりとしたもう一つの結果として、平原先生の『EQ』は高く、私は低いという現実です。まだ、私自身未熟であり、精進が必要ということです。
ただ、私自身が皆様のために『患者、家族を第一に考える病院』を目指し、地域密着型の温かい、また『ここに来ればとりあえず何とかなるだろう』といった安心感のある病院を目指す強い気持ちであることは、ここで約束させていただきます。

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